第三章・徐々に複雑化させてわかりづらいシステムへ変わっていった投資信託

#22 ネットワークビジネスによくあるイベントのお話

ネットワークビジネスに入会するとセミナーは当然のようにあるのですが、もう一つ当然のようにあるのが各種イベントです。
「仲間同士のつながり」を大切にしていると言っているケースが多く、さまざまなイベントや交流会が催されます。
会員同士ががっちり繋がっていれば、脱会される心配も減りますし、「楽しい」と感じてもらうことができれば、新しい会員をさらに引っ張って来てくれる可能性も芽生えます。

マルチ商法で会員を勧誘すときにも、勧誘する側がイベントなどを体験して「楽しい」と感じたことがあると勧誘トークに嘘偽りのない「楽しかった」という熱量がこもります。
「このネットワークビジネスはビジネスだけではなく人との繋がりも大切にしていて、楽しいイベントもたくさん企画されていて交友関係も広がり仲間と大切な時間を過ごすことができます!」と、目をキラキラさせて誘ってくることでしょう。

私が入会していた投資信託のできるネットワークビジネスも、当然のように各種イベントが企画されていました。
私自身は、あまりこういうビジネスで深いつながりを作るのは逆に危険だと感じていましたので・・・というか根っからの陰キャですので、ほぼ参加することはありませんでしたが、参加された方からの話を伝え聞いたりはしましたので、それを踏まえて覚えている範囲でお伝えできればなと思います。

年に1度の夏のお祭り

毎年夏になると海辺で大きなイベントが開催されていました。
かなり大きなイベントだったようです。
弟は参加したことがあり、楽しかったという感想は聞きましたし、事前準備にも参加していたようです。
基本的には陽キャの若者向けの夏のイベントといった雰囲気です。
いくつかのゲームが開催されたり、夜は花火大会が行われたりと正に夏のイベントです。
「仲間と過ごした楽しい経験」が作られ、よい思い出になることでしょう。
ビジネスの話やセミナーが行われたという話は聞きませんでしたので、単純に「楽しむためのイベント」だったようです。

クリスマスはホテルの会場でパーティー

こちらも年に一度の大きなパーティーです。
パーティーではあるのですが、セミナー臭もしていたようです。
また、今後の事業の展望などの説明会のようなものも併せて発表があったようです。
仲間と会話を楽しみつつ、豪華な食事と美味しいお酒を味わって、これからもビジネス頑張っていきましょー!
みたいなノリのものだったようです。

地区ごとでの飲み会や食事会

地区ごと、もしくは所属しているグループごとでも飲み会や食事会が不定期で開催されていました。
こちらはグループのリーダー的存在の人が企画したり開催したりするものでしたので、所属先により趣向が違っていたのかなと推察されます。
これには私も2回ほど参加させて頂きました。
小さな規模(と言っても10人〜20人程度)のものでしたので、ものは試しと思い参加してみました。
結論から申しますと、まぁ時間の無駄だったかなという感じです。

ひょんなことからこちらでも高校の頃の同級生と1人出会うことになります。
世の中狭いなと思ったものです。久しぶりすぎて正直頭の中では(誰だったっけ・・・)という感じでした。
集まったメンバーの年齢層は当時の私が27歳前後くらいでしたが、それよりも若い世代がほとんどでしたので若い勢いに負けて、あまり場に馴染めませんでした。
若者がワイワイやっているのを遠巻きからおじさんが眺めている図が出来上がりました。
特に2回目に参加した方がそのような図式になったため、ここは自分がいるべき場所ではないなと感じ、以降参加することをやめました。
若者同士は楽しくやっていたので、「楽しい会」になっていたのではないでしょうか。

仲間同士でクルーザーで遊ぶなど

イベントというわけではありませんが、仲良くなった友達同士が連絡を取り合い遊ぶなんていうこともあったようです。
時には上のレベルの人が若者を誘い、クルーザーに乗せて遊ぶなんていうこともあったようです。

こういう構図、ネットワークビジネスだけではなく、いろいろなところでありますよね?
ある程度権力を持っている大人が、何も知らないような無垢な若者に対して「いい思い」をさせてあげることで出来上がる「あの繋がり」です。
「すごい人だと思われたい」人と、その人に対して「すごい人だなぁ(憧れ・羨望)」と思ってしまう若者。
自己顕示欲を満たしたいがために若者を捕まえて遊んでいる、という側面もないとは言えませんが、若者の心を掴んでおけば、後々の営業活動にプラスに働く側面もあるでしょう。
良い思いをさせてもらった若者たちは「この人みたいになりたい」「この人についていきたい」と思う人も中にはいるはずです。
そういった意味では、必要な遊びだと言わざるを得ません。

海外旅行でバリ島へ

バリ島へみんなで旅行に行って楽しもう!というイベントもありました。
もちろん私は参加することはありませんでしたが、弟は一度だけ参加しました。
とても楽しかったようです。

その旅行に参加した年齢層もやはりどちらかというと20代が多く、遊びたい盛りのパリピの集まり??という印象を強く受けました。
ネットワークビジネスやっているとテンション上がってしまう効果なのでしょうか?
その旅行に関しては若干なにかしらの自己啓発の話が紛れ込んでいたような気がするのですが、忘れてしまいました。
あと、バリに「すごい人」がいるという話もあったような気がします。
ネットワークビジネスをしていると、どうしても「すごい人」という得体の知れない人が出て来ます。
右も左も「すごい人」たちばかりですね。

ネットワークビジネスというと聞こえはいいのですが、やっていることはマルチ商法ですので、基本的には世間から忌み嫌われるものです。
ですので営業していると断られたり、怒られたりということが当然のように発生しますし、下位レベルが育っていかなくてビジネスに行き詰まるなんていうことがあたりまえのようにあります。
そうなってくると営業活動は滞り、営業することすら諦めてやらなくなり、挙句の果てには退会(脱会)するということにもなりかねません。
やめられてしまうと上位階層にいる人にとっては困るので、定期的に「会員の士気を鼓舞すること」が大切になってきます。
士気を維持したり向上させたりするために、こういったイベントやセミナーがネットワークビジネスでは定期的に行われます。

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