ネットワークビジネスの勧誘を受けた時に、「それってネズミ講じゃないの?」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか?
実際に私もネットワークビジネス(マルチ商法)とネズミ講は同じものだと思っていましたし、違いがよくわかっていませんでした。
ネットワークビジネスに入会する際も、「MLM(マルチ商法)はネズミ講と違ってビジネスとして認められているものです」と言われて丸め込まれてしまいます。
まずはしっかりとこの2つがどう違うのか理解しておく必要があります。
ネズミ講って何?どういう仕組みなの?
まずはネズミ講について詳しく見ていきましょう。
ネズミ講は別名「無限連鎖講(むげんれんさこう)」とも呼ばれます。
ねずみが子孫を増やすように、どんどん増えていく様(ねずみ算式)を例えて「ねずみ」と付いています。
親がいて、子ができて、孫ができて・・・とピラミッド型の階層(ピラミッド・スキーム)が出来上がります。
必ず2人以上の会員が自分の下層に組まれていきます(枝)。
そして受け渡しの商品そのものは存在せず、「お金」のやりとりにて利益を得ていこうとするものです。
お金を払うのはいつだって新しく末端についた人たちです。
例えば最初に入会金を支払います。
その入会金の何%かが上にいる人たちに配分されていきます。
最初に始めた人たちは何もしなくてもお金が入ってくるというイメージです。
後に入った人ほど、自分より下層につく人が増えずに損をします。
頑張ってどんどん下に増やせばいいという話に発展しますが、人口にも限りがありますし、現実問題として無限に増え続けるということはありえずシステムが崩壊します。
ネズミ講は「無限連鎖講の防止に関する法律」という法律によって禁止されています。
法律で「やってはいけないこと」として定められています。
もちろん違反すると罰則があります。
これがネズミ講です。
MLM(マルチレベルマーケティング)って何?
ネットワークビジネス、MLM(マルチレベルマーケティング)、マルチ商法、連鎖販売取引。
言い方がたくさんあって困ってしまいますよね。
ですが同じことを指しています。
基本的にピラミッド型に人を増やしていく点ではネズミ講とまったく同じです。
ただ直接的なやりとりに「お金」を使ってはおらず「商品の売買」を行っているという点が大きな違いです。
「この商品1万円するんだけど、会員になれば8千円で買えるし、友人や知人を勧誘して売ることができれば、売上の一部や紹介料ボーナスが入ってくるよ」という感じです。
そして「特定商品取引法」の「連鎖販売取引」において規制はありますが法律で認められています。
ですので勧誘を受けた際に「これは法律でも認められているビジネスです」と言われてしまえばその通りとなります。
消費者庁のホームページに連鎖販売取引に関することが記載されています。
https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/multilevelmarketing/
一度目を通していただけた方はお分かりかと思いますが、ものすごくたくさんの制約があります。
ところが、たくさんの制約があるにもかかわらず、ネットワークビジネスは日々生まれます。
つまり押さえておく「ポイント」だけしっかりしていれば成立してしまうビジネスとも言えます。
ネットワークビジネスの考案者たちは、表面的な手を変え品を変えで私たち消費者を攻めてくるわけです。
ネットワークビジネスにおいて代表的な禁止行為を1つだけ紹介すると「公衆の出入りする場所以外の場所で、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘を行うこと。」があります。
簡単に言ってしまうと、喫茶店とかファミレスなどでの自分達の周りに知らない人がたくさん出入りしている場所以外で勧誘することはダメですよということです。
だから私たち勧誘される側は喫茶店やファミレスに呼び出されるわけですね。
自分が勧誘されたときはもちろんでしたが、何気なく入ったお店で「あー、なんかあそこで怪しい話やってるなぁ」と感じたときは大概そういうお話だと思います。
騙されないように、勧誘を受けてもしっかりと断れるように、正しい知識を身につけて甘い誘惑に乗らないようなメンタルも育てていくことが大切です。
>>次の話へ(#9 精神状態がよくないとマルチにハマりやすい)
<<前のページ(#7 投資信託(詐欺)へ初めての入金)
<<ホームへ