第一章・怪しい投資の話

#4 疑う気持ちさえ無くさなければネットワークビジネスをやっても大丈夫かもしれないという考え方に堕ちました

頭の中で考えることは「お金が増えたら未来が変わる」という想像

弟の熱心な勧誘や家庭内の雰囲気によってネットワークビジネスの入会へと気持ちが傾いてしまった私。
何より魅力的に思うようになってしまった「投資でお金が増えていくこと」に対する期待感。

  • もしお金が増えたらもう苦しい労働から解放される。
  • もしお金が増えたらストレスばかりの毎日から解放される。
  • もしお金が増えたら旅行にも行けるし、美味しいものも食べられる。
  • もしお金が増えたら好きなものだって何でも買える。

そういう希望を想像してしまいました。
(未来を想像させてその気にさせるという営業テクニックにまんまとハマった訳です)

それでもなお「怪しい」「危険かも」ということだけは最後まで頭の中に残っていました。
何と言っても扱っている商品が「投資」です。
「もしかしたら「詐欺」かもしれない。」
ネットワークビジネスで、扱っている商品が「投資」なんて言われてしまえば、誰だって「詐欺」なんじゃない?と思いますよね?
もちろん私も思いました。
ずっと思っていました。

“でも今この投資の話を逃してしまえばもう2度とこういう話は聞けなくなるだろう。
今、これが巡ってきたチャンスなのかもしれない。
本当にこれが詐欺じゃ無くて良い話だったのなら、人生の転機になるかもしれない”

ある種の賭けでした。
そして私はその賭けに乗ることにしたのです。

ネットワークビジネスの入会にあたり、自分の中でルールを決めました

どこの誰がやっているのかもよくわからないものすごく怪しい投資の話に乗っかろうというのですから、何か防衛策が必要だなと思いました。
どこかに防衛ラインを引いて引き際を決めておかなければいけないなということです。

疑うことをやめない

まず1つ目に決めたのは「疑うことをやめない」ということです。
完全に信用しきってしまうとそこに夢中になってしまうので、絶対に信用しきることはしないと心に決めました。
半分信じて半分疑うくらいでいこうとしました。
半分は疑っているのだから信者になることはないだろうという自分に対する安心感が生まれました。

投資のお金を過剰に入れすぎない

2つ目に決めたことは「投資のお金を過剰に入れすぎない」でした。
自分の預貯金を全額投資に回すというのはとても危険なことです。
もし何かあったときに生活が立ち行かなくなってしまいます。
この投資の話に限らず、それはどんな投資の話にも言えることだと思います。
ですので、もし無くなっても困らない額までにしよう。という金額を設定することにしました。
ただ、当時この時点では明確な金額は決めておらず、ある一定の金額としか思っていませんでした。

怪しくなってきたら様子を見てやめよう

3つ目に決めたことは「怪しくなってきたら様子を見てやめよう」でした。
もしこの話が投資詐欺だったら、何か危なくなってくるポイントがあるのでは?と考えました。
それがどのような感じで来るのかは想像できませんでしたが、何かそういう雰囲気があるのではないだろうか?といった感じです。
こればかりは完全に個人の嗅覚というかセンスに身を委ねるしかないのですが、怪しい匂いを感じ取ったら様子を見てやめよう。と考えました。
すぐにでもやめよう。ではないところが私らしいといえば私らしいです。
この歯切れの悪さ。慎重なのに優柔不断という情けない性格です。
そして結果的に詐欺に遭ってしまうのですから、私はセンスのカケラも無かったということが証明されました。

そしてこの3つのルールを自分の中に秘め、ネットワークビジネスの入会へと向かうのでした。

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