みなさんこんにちは。
かさごです。
突然ですが「ポンジスキーム」という言葉を聞いたことはありますか?
単語だけ聞くと、「なんかスポンジっぽい」とか「ポンジ?ポン酢?え、なんか調味料?」と感じてしまうかもしれませんね?
でも違います。
結論から申しますと、一つの詐欺の手口のことを指しています。
私がこの言葉を知ったのは、詐欺の被害に遭って随分経ってからでした。
「あ、当時引っかかったあの手口のことをポンジスキームって言うんだ!」と納得した覚えがあります。
そう、引っかかった後に得た知識なのです。
私としては詐欺の被害に遭う前に知っておきたかったというのがホンネです。
もし知っていたら被害に遭わなかったかもしれません。
今回の記事では「ポンジスキーム」という言葉とその内容について、知識が共有できればいいなと思っています。
「ポンジ・スキーム」という名前はどこから来たの?
まずは「ポンジスキーム」という名前がどこから付いたのかを見ていきましょう。
ここまで「ポンジスキーム」と一言で書いて来ましたが、実は「ポンジ」と「スキーム」で切れます。
ですので「ポンジ・スキーム」と書くのが正しいです。
では「ポンジ」とは何か?
それは人の名前です。
詐欺師に「チャールズ・ポンジ」という人がいて、その人の名前から取っています。
「スキーム」とは英単語で「scheme」と書きます。
意味は、計画とか枠組みを表します。
体系とか仕組みと言い換えた方が分かりやすいかもしれません。
可愛く書くと「ポンジさんの詐欺の仕組み」です。
今、世の中で「ポンジ・スキーム」と呼ばれている詐欺の手法はみんなこのポンジさんの方法を真似しているわけです。
「ポンジ・スキーム」の手口の内容は?詳しく紐解きます。
先ほど出てきた「チャールズ・ポンジ」という詐欺師は一体どのような詐欺をしたのでしょうか?
ポンジさんは当時「国際返信切手券」と国内の切手の交換レートにおいて差額分の利ざやがあることに気がつきました。
それを利用し投資スキームを作りました。
作ったのは「90日間で40%の利回りが得られる」というかなり高利回りなスキームです。
これを謳い文句にして、多くの人から多額の投資資金を集めたといいます。
集めた投資資金はもちろん運用されることはなく、自分の懐に入れてしまうわけですが、最初の方に出資した人には約束した利益や配当を配らなければいけません。
そういう人たちには後から契約した人から集めたお金を当てて還元していきます。
しかしかなりの自転車操業となるので、徐々に破綻していきます。
ただし、一定の期間は「運用はうまくいっている」と見せかけることが出来るので、その間に多くの資金を集めることができますし、出資者は知らず知らずのうちに被害額が膨らんでいってしまいます。
これが「ポンジ・スキーム」です。
そしてこの仕組みが現在の私たちの暮らしの中にも潜んでいます。
「商品は違えど本質は同じ」という話がゴロゴロと生み出されては実行され被害が出ているのです。
元本保証(元手・出資金の保証)もセットで謳うことが多いです。
出資者には見せかけ上、上手くいっていると思わせるために嘘の運用報告をしたり、他の出資者から集めたお金を配当として配ることで「配当が出た!(利益が出た!)」と勘違いさせます。
勘違いを起こしてくれたら成功です。
どハマりしてしまって、見事にカモになってしまいます。
このスキームの問題点としては、新しい出資者が無限に出てこない限り続きません。
自転車操業状態になってしまうので最終的に破綻します。
詐欺師側は頃良いタイミングで逃げれたら勝ち、を狙っています。
古典的とまで言われる手口ですが、今なお現役で使われていて、尚且つ被害者も減ることはありません。
単純にして騙されやすい恐ろしい手口です。
「MLM」や「ネズミ講」と「ポンジ・スキーム」の相性の良さは抜群!
「ポンジ・スキーム」も日本では「出資金詐欺」、いわゆる投資詐欺の一種として扱われています。
このポンジスキームでは、出資者の集め方は「親」と「子」ぐらいの関係性です。
かなりシンプルで単純です。
逆に言えば、人を集めるのには大変な面もあります。
そこで登場するのが、「MLM」や「ネズミ講」です。
このシステムは人が人を紹介して契約者を増やしていくというピラミッド型の階層を構築しているため、上の人が頑張らなくても下の人が頑張るので人集めが容易です。
「ピラミッド・スキーム」と言われています。
単純な詐欺の手口である「ポンジ・スキーム」と、人集めが得意な「MLM」や「ネズミ講」がタッグを組んでしまったら、その相性は抜群でお互いの痒いところに手が届く状態になっています。
ポンジスキーム自体がシンプルであるが故に、バリエーションが生まれやすいというのも1つの特徴かもしれません。
「こういう手口は詐欺だからダメだよ」と、学習する機会はほぼ無い?
私自身はポンジスキームという言葉を詐欺に遭ってから知りました。
テレビや、ネットのニュースなどで「詐欺の事件がありました。」と記事として取りあげられていたとしても、その手口や、仕組みまで解説しているニュースは一体どのくらいあるでしょうか?
規模感が大きくなればある程度掘り下げて報道してくれる場合もありますが、そうでなければサラッと流して終わりです。
有名人が詐欺の被害に遭いました!と、その「有名人の名前」でニュースを大きく見せて興味を引きたいだけだったり、詐欺で何千万円の被害額が出ています!とか何億円の被害額が出ています!とか被害額を大きく取り上げるだけで、手口は◯◯でした。とか、こういう理由で多くの人が被害に遭われたので、こういう対策を取りましょう。とか、そこまでやっている番組はありますでしょうか?あったとしても少ないのではないでしょうか?
そして一番問題なのは「他人事」である私たちです。
「自分は詐欺とは関係のないところにいる」とか「自分が詐欺に遭うわけなんてない」と無関心な場合です。
私自身もそうでした。
慢心、ダメ、絶対。
もちろん詐欺に引っかからない人の方が多いとは思いますが、それでも毎年何らかの詐欺被害は生まれています。
そして、その詐欺被害に遭った方の何%かは「まさか自分が詐欺に遭うなんて」と思っているはずです。
自分が被害者になるなんて思ってもみなかったことでしょう。
それが詐欺というものです。
無関心であることは学習する機会を奪っていますし、記憶しようともしません。
学校の授業などで、詐欺に関する授業があるのかどうかは知りませんが、きっと習っても忘れてしまう人の方が多いでしょう。
そして大人になってからも生活や仕事に追われ詐欺の手口や対策に関して学ぶなんていうことはまずないでしょう。
つまり、「被害に遭わないと学習しない」という非常に残念な結末を迎えてしまいます。
「ポンジ・スキーム」に引っかからないためにできること
ポンジスキームの投資詐欺に引っかからないために私たちができることは何でしょうか?
それは「知っておくこと」以外にありません。
ポンジスキームの投資詐欺は話の肉付けは違えど、その本質は同じです。
つまり、事例をいくつか知っていれば、その本質が同じであることを見抜けるようになります。
本質を理解してしまえば、事例は忘れても構いません。
当てはめることが出来るからです。
ポンジスキームのシンプルな枠組みを理解するためのキーワードは次の7つです。
- 高利回りの投資商品があります。
- あなたの代わりに(プロが)運用します。
- 元本も保証されています。
- 偽の運用成績を見せたり配当を配ることで信じ込ませます。
- 信者が増え、お金もたくさん集まります。
- 頃良いところを狙って詐欺師は消えます。
- お金は返ってきません。
この7つのうち、特に最初の3つが出てきた段階で「もう怪しい」と思わなければいけません。
その3つのキーワードが出てきたら、強い意思表示を持って「断る」ことを決断してください。
それができないと、あなたも被害者になってしまいます。
まとめ
ポンジスキームは昔からある古典的な手口であることが分かりました。
しかも今もなお現役で利用されている手口です。
それだけ「使いやすく」「騙される人が後を絶たない」という怖い手口です。
仕組みがわかってしまえばシンプルですし、手口も「ものは違えどほぼ一緒」なので、強い意志があれば断れるはずです。
ですが「信じ込ませるのがうまい」からこその詐欺です。
私がそうであったように「自分は大丈夫」などと思わず、しっかりと気持ちを引き締めて「この話は怪しい、きっと詐欺だ。断らなければ!」という判断が出来るようになって頂ければと思います。