会員サイトにアクセスし、ログイン。
入学(入会)完了のお知らせの通知に同封されていた書類をもとに、会員サイトへアクセスしました。
この会員サイトにログインした時点でクーリングオフができなくなるということは事前に伝えられていましたので、ここが最後の砦です。
ここを超えてしまったら引き返すことはできません。
ですが、なんの迷いもなくログインしました。
そしていよいよ目的の投資信託への登録へと移ります。
会員ページにある「とあるリンク」をクリックすると投資信託の画面が立ち上がるので、アカウントを作成して手順通りに進めていってくださいという話でした。
ユーザー登録が完了したら身分証を画像で送信してくださいとのことで送信しました。
そしてここで大切なことを1つ私は見落としました。
見落としたというより気にも留めていませんでした。
相手が連絡用に用意していたメールアドレスのドメインがgmailだということです。
「独自ドメインじゃない!!」
ということをなぜ、あの時気がつかなかったのでしょうか。
普通の企業ならばまず独自ドメインを取っているはずです。
個人事業主とかならわからなくもないですが、投資を扱っているのにgmailのドメインを使っているなんて!!
そこを気にも留めなかった私の愚かさが浮き彫りになりました。
また、「海外の投資先でタックスヘイブンのところでやっているので、ここで得た利益は確定申告しなくていいよ」という訳のわからないことを契約の時に言われて、これもずっとモヤモヤしていました。
初めての投資信託(詐欺)への入金
人生初めての投資信託への入金は、マルチの会員になってからすぐのことでした。
早く投資を始めれば始めた分だけ結果がついてくるという話です。
最低入金金額が10万円以上で、10万円単位ずつでしか調整できないという謎ルールもありました。
それを踏まえて最初に入金した金額は40万円。
金額が大きい方が複利の力が働くという話も聞いていたので40万円でも少ないと思っていました。
ですが、まだ安全な投資先なのかどうかの確証が持てませんでしたので「最初は40万円にしておこう」という考えでした。
振り込んだ場所は郵便局から。
振込手数料の840円はもちろん自腹ですが、それに加えて2000円の海外送金手数料が必要ということで上乗せしての振込みでした。
振込先は、このネットワークビジネスの会社とは別の会社名のところでした。
何故そうなっているかというと、法律に引っかからないようにするためだったと推測されます。
入会したときに届いたパンフレットには「運用資金をお預かりすることはできません」という一文が書かれています。
お金の勉強はできますけど、投資先を斡旋したりお金を扱うことはしませんと明言しています。
そこがすり抜けるためのミソだったのでしょう。
振込みが完了したらその都度、例のGmailアドレスに「振り込みをしましたので対応をお願いします」というようなメールを明細書の画像とともに送信することが決まりになっていました。
どこの誰がいくら入金したのか、人力で一致させる作業をしていたのでしょうか。
運用開始と運用成績の閲覧
振込から運用開始までは少しインターバルがありました。
その週の金曜日に締めて、翌週あけて翌々週の月曜日から運用スタートというルールでした。
やたら間が長いなという気がしました。
しかし念願の投資が始められるとあって気分は高揚していますので、これまた気にもしませんでした。(詐欺なのにね)
入金が確認され、運用が始まったのが5月中旬でした。
この日から毎日会員サイトにログインをして、日々の運用成績をチェックするようになりました。
「今日は増えた」「今日は減った」とか一喜一憂しながら結果的に増えていくので「今月もプラスだった」なんて思いながら楽しんでいました。
運用成績が見れるWebサイトがどのようなものだったかというと、とてもお粗末なものでした。
シンプルイズベストという感じで余計な項目が一切ありません。
期間指定検索ができるようになっているのが最大の機能で、以下は表になっていました。
表の項目も「運用金額」「損益率」「運用損益」「日付」と至ってシンプル。
どういう銘柄で取引がされているかの情報は一切入ってきません。
ただただ「増えた」のか「減ったのか」だけが分かります。
投資の素人が勧誘されて、素人が騙されているとも知らずに楽しんでいるだけなら、この程度の情報だけで十分だったのかもしれません。
本当に投資信託であるなら、最初に目論見書だってありますし、グラフで経過を見ることもできます。
しかし当時の私はそんなことすら知らない素人で、結果を見て楽しんでいただけでした。
(今でも素人に毛が生えた程度なのが悲しいですが)
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