第四章・詐欺と判明!首謀者は逮捕され多額の損失金が生まれた

#27 最終的に被害額として認定された金額。そして検察との書類でのやりとりなど。

忘れた頃に検察から電話がかかってきました

2019年の春ごろだったでしょうか。
時期は少々忘れてしまいましたが地方検察庁から電話がかかってきました。
何事かと思い電話口に出てみると、例の投資詐欺事件の件で「返還できるお金がわずかになるとは思うけど発生するので、その手続きに関して今後書類が届くことになるので対応よろしくお願いします」というような内容でした。
とても親切に、丁寧に説明して頂き、こちらも安心してお話を聞くことができました。
合計で3回書類が届くと言うことで、1回目は回復給付金に関わる申請書の作成および返送。2回目は1回目の申請書が正しく認められたかどうかの通知書。3回目が支払い通知書。としてお手元に届きますよというお話しでした。
まずは1回目の書類が「早くて秋ごろ」に届きますとのことでした。

実際に1回目の書類が届いたのは翌年2020年の3月でした。
返送の締切日までには約2ヶ月ほどありましたが、期間としては思ったよりも短かったですので早めに対応しました。
この書類作成で実際の被害額を詳しく記入していくことになるのですが、とても詳しく書く必要がありました。
被害金額に関しては検察で正確に把握しているはずではありますが、こちらから提出させることで「お互いに被害額について相違ない」と納得させる目的もあるのかなと感じました。

まず入会金に関しては投資目的ではないため被害額としては認められていませんでした。
これを書いた人も中にはいらっしゃったと思いますが、認められていないはずです。
そしてもちろん、自分で引き出したお金と振り込め詐欺救済法によって返ってきた分は被害額から差し引く必要があります。
それらを年月日や金融機関、金額をもれなく正確に書き記す必要がありました。
また、記入したものが誤っていないか確認するため、同一内容のものがわかる通帳などのコピーを添付する必要がありました。
この資料作成にはなかなか骨が折れました。
最終的に出てきた金額が「自分の被害額」として算出された金額です。
作成した書類を所定の封筒に入れて返送しました。
(作成した書類はコピーを作成し控えとして手元に1部残してあります)

2回目の書類が届いたのは2021年の12月でした。
1回目の書類を返送してから1年半ぶりです。
「裁定書」として被害金額と、被害回復給付金の支払いを受け取れる者として認められましたよという書類が届きました。

3回目の書類は2022年の5月末に届きました。
これが最後の通知となります。
被害回復給付金が振り込まれてから、「振り込みましたよ」の連絡でした。
給付金の額はおよそ15万円ほどでしたので、損失の1割近くが戻ってきたことになります。
数万円程度しか戻ってこないかもしれないという話を事前に聞いていた身とすれば、思っていたよりも多くのお金が返ってきて、ありがたかったです。

それでは今回の投資詐欺事件において、私自身がいったいどのくらいの金額を損失したのか見ていきたいと思います。

最終的な私の被害金額

まずは入会金の21万円ですが、被害金額としては認められませんでしたが、個人的には大きな損失でしたので、()で取り扱いたいと思います。

次に被害額としての計算です。
※計算を分かりやすくするため、1000円以下は切り捨てて計算します。
【投資信託(詐欺)に振り込んだお金】
40万円+110万円+15万円+20万円=185万円

【自分で引き出したお金】
4万円+21万円=25万円

【預金保険機構による被害回復分配金】※前の記事で触れたお話し
2715円(あってないようなものなので、今回は0円として計算します。)

【合計の被害額】
185万円-25万円=160万円

これが実際に私が被害額として認められた金額です。
実際の書類とも誤差は数千円の金額ですので間違い無いです。
ここに加えて(21万円)の入会金が加わりますので、個人的な損失としましては181万円です。

両親と弟の被害額

家族分の正確な被害額に関しては、父と母に関しては書類はありますが、そもそも弟が被害届を出していないということから、概算でのお話になってしまいますのでご了承ください。
※計算を分かりやすくするため、1000円以下は切り捨てて計算します。

【母の被害額について】

(入会金:21万円)
投資信託に入金したお金の合計:360万円
引き出したお金:10万円
被害回復分配金:※数千円なので今回は0円として計算します。
合計の被害額:350万円(入会金を含めると371万円)

【父の被害額について】

(入会金:21万円)
投資信託に入金したお金の合計:170万円
引き出したお金:10万円
被害回復分配金:※数千円なので今回は0円として計算します。
合計の被害額:160万円(入会金を含めると181万円)

【弟の被害額について】

(入会金:21万円)
投資信託に入金したお金の合計:350万円
引き出したお金:0円
被害回復分配金:申請せず
合計の被害額:350万円(入会金を含めると371万円)

家族としての被害額

入会金を含めなかった場合:160万円+350万円+160万円+350万円=1020万円
入会金を含めた場合:181万円+371万円+181万円+371万円=1104万円

書類上の被害額には入会金は含めませんので、1020万円が認められた最終的な被害額です。
軽く1000万円を超える結果となってしまいました。
これだけのお金があれば、車が買えたかもしれませんし、自宅のリフォームができたかもしれません。
投資でそれらの夢を叶えるはずが、逆に投資詐欺でそれらの機会を失うことになってしまいました。

結果として

悔しくて悲しい結末を迎えることになりました。
少しでも詐欺で悔しい思いをされてしまう方を減らしたいという思いから、金額をこのように公開することにしました。
悪い例として参考にしていただければと思います。

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