ネットワークビジネスにハマってしまいやすい精神状態ってありますよね?
経験者ならお分かりいただけると思うのですが、「あー、思い返してみるとあのときは結構やばかったな」と思い当たる節があるのではないでしょうか?
ネットワークビジネスをやったことない方も、もしかしたら今後そういう精神状態になった時にハマってしまう可能性もありますので、今後のために知識として覚えておいて損はないかと思います。
今回はネットワークビジネス(マルチ商法)にハマりやすい精神状態をいくつかご紹介したいと思います。
仕事が辛くてたまらない。もう辞めたい。
今の仕事、好きですか?
楽しんで仕事ができていますか?
世の中には辛くて大変な仕事に従事されてみえる方がたくさんいらっしゃいます。
ブラックな職場環境にもかかわらず、辞めることも出来ずに耐えてみえる方もいらっしゃいます。
毎日毎日クタクタになって帰ってきて、家に帰ってきたら家事が待っていてもうヘトヘトのボロボロ。
それでもなんとか乗り切ろうと頑張って・・・。
なんのために生きているんだろう。
そのような思考に陥ってしまいます。
私自身、ネットワークビジネスを始めたとき、「お金が欲しい」はありましたけれどもそれと同様に「仕事が辛くて辞めたい」がありました。
仕事を辞めたとしても生活費などの最低限の支出はどうしても発生します。
仕事を辞めても入ってくる収入があるとすごく助かりますよね?
もしネットワークビジネスがうまくいって収入が増えたら今の仕事を辞めるきっかけになるはずです。
そういう期待感を持たせることがネットワークビジネスは得意です。(成功するとは言っていないところがミソ)
夢と希望が心の隙を突いてきます。
仕事(本業)だけでは生活費が足りない。
サラリーマンの年間所得が諸外国と比べて横ばいのまま上がらないという状況が何十年も続いている我が日本。
その代わり物価や税金だけが少しずつ上がっています。
実質手元に残る所得は減っています。
このような社会の中で、手取り金額だけでは生活に困ってしまう・・・という方も少なからずおられるのではないでしょうか?
ダブルワークや、トリプルワークなんかもされてみえる方もおられるようです。
「今月お財布に残っているお金これだけなの?どうやって食い繋ごう・・・」とか「車のローンの支払いが・・・」「保険の支払いが・・・」などなど、足りない分を稼がなければと考え始めると「自分の人生、仕事だけで終わっちゃうの?」という気持ちにもなってしまいます。
本当はもっと他にもやりたいことあるはずなのに。
そんな弱った心をネットワークビジネスは狙ってきます。
弱っている心には「一筋の光が差した」かの如く、明るい光に見えてしまうことでしょう。
「もし今あなたがネットワークビジネスを始められたら、ダブルワークやトリプルワークをしなくてもよくなるかもしれませんよ?さらには本業すらやめることができて、ネットワークビジネスだけで生活できるようになるかもしれませんよ?」と、営業される声が聞こえてきそうです。
もちろんサラリーマンだけが狙われるわけではなく、アルバイトやパート・非正規雇用で働いていて、生活費に困っているという状況に置かれていると、何か生活費の足しになるような仕事はないの?と探し始めるので、そのような時に出会ってしまうと入会してしまう確率が上がります。
もっとお金を稼ぎたい。
これはとてもシンプルな理由です。
今現在生活していく上では何一つ困ったことはないのだけれども、何かもっと高みへ行きたいと。
お金に対する欲望は尽きることがないので、たくさん稼いで豪遊したい!というケースがこれだと思います。
お金持ちになることが自分にとっての社会的ステータスだった場合、ハマります。
「商品を売ることで利益が出ますし、自分の下の階層にどんどん人を増やしていくことで紹介料やボーナスも入ってくるようになるので、それにともなって収入も増えていきますよ」なんていう話を聞いてしまうと、やる気に火がつくかもしれません。
欲望という名の情熱が燃えて、やる気が急上昇して「よし、俺もネットワークビジネスでひと山当てるぜ!!」という非常に危なっかしい状態になることでしょう。
うまくいく人も中にはいますが、ほとんどが失敗します。
特に営業がどういうものかを理解していない方に多いです。自己啓発セミナーなどでやれそうな気になっているだけです。あなたの本質はそこにありますか?
また、比較的若い年齢層の方がこの思考に陥りやすいです。
子どものためにもっとお金が必要になった。
結婚して夫婦で子育てをしてみえる方、シングルマザー・シングルファザーで子育てをしてみえる方。
どちらの場合にも当てはまります。
とにかく子育てにはお金がかかります。
子どもが生まれた時から大学を卒業するときまで。約20年間ずっと。
習い事をさせてあげたい、家族(親子)で旅行にも行きたい、いい服を着せてあげたい、いい学校に入れてあげたい。
子どもにしてあげたいこと、子どもの今を、将来を色々考えると親の思いは尽きないと思います。
でもやっぱり必要になってくるのはお金です。
お金がなくてもできることはありますが、お金がないとできないことの方が多いです。
そうすると考え始めるのは「今の収入で足りるの?」ということです。
「あのときお金がもっとあれば、子どもに◯◯してあげられたのに・・・」と後悔しないためにも収入を増やしたいと考え始めます。
「でももううちは共働きだし・・・」「うちはひとり親だし・・・」となるとこれ以上メインで働く仕事は増やせません。
もちろん仕事だけじゃなくて子育ても頑張っています。
そこにネットワークビジネスの話が入ってきたらどうでしょうか?
「ママ友のランチ会で、少しだけ商品紹介してみて気に入ってもらえたら購入につながるかもしれませんよ?」
親同士のネットワークは大なり小なり子育てをしていると出てくるものです。
既に出来上がっているネットワークに商品を紹介するのですから「もしかしたら売れるかもしれない!」と希望を持ってしまうことでしょう。
やってみてもいいかもしれない、と。
親同士の横のつながりをうまく利用してネットワークビジネスを広げようとするのはよくある話です。
でももし相手の親がマルチ商法に対してものすごく嫌悪感を示すタイプだったとしたら?
悪い情報も親同士のネットワークではすぐに広がってしまいます。
すると今まで築いてきた親同士の関係性が全て崩れてしまいます。場合によっては「あそこの家はネットワークビジネスやっているから関わってはいけないよ」と、子ども同士の関係にも悪影響が出てしまうかもしれません。
家族のくらしをもっと楽にしたい。
家族の大黒柱として働く自分の給料が満足いくものではない時に考えるのは収入のアップです。
独身時代とは違い、自分のために使うお金はもちろん減らしています。
それでも生活するためのお金を賄えない。
そんな時考える手段は「パートナーにも働いてもらう」とか「転職する」とか「副業をする」などです。
また、自分自身が何か病気を患っていて満足のいく仕事に就けなくて家族に負担を掛けている場合などにも、「何か家族のためにできる仕事をしなければ」と考えます。
子どもが親の面倒をみるようなヤングケアラーという家庭環境も社会問題としてありますよね。
子どもに苦労をかけさせたくないとの思いから、自分にできることを考え始めます。
自分が今やっている仕事以外に、何かできる仕事はないだろうかと探している時に友人・知人から声をかけられます。
「仕事を探しているのなから、紹介制で気軽に始められるいい仕事があるよ」と。
それがネットワークビジネスの入口です。
きっかけは家族のためにと思い始めたネットワークビジネスかもしれませんが、結果的に家族を苦しめるというケースに陥ることもあります。
もしネットワークビジネスの話を持ちかけられたら、よく考えてみてくださいね。
雇われて働くのは嫌!独立できたら夢がある!
サラリーマンをしているとふと訪れる「自分はこんなところで働いて終わるような人間じゃない」という突然の衝動。
こういう考えにみんなが陥るわけではありませんが、独立思考が強い方や、何かに縛られて生きていくのが辛いと感じる方は、自営業をしたい!独立したい!と思い始める傾向が強いと思います。
また、若い時にもこの考え方になることが多いです。
ところがいざ独立しようと思っても「何で独立したらいいのかわからない」という方も多くみえるはずです。
しっかり独立プランを考えて、この事業でこのようにやっていくというような計画性を持っている方はほんの一握りでしょう。
多くの方は勢い余ってサラリーマンをやめてみたけれど、そしてちょっと自分の気になる好きなことをやってみたけれども、「あ、こんなはずじゃなかった・・・」となって日々の生計を立てるのに苦労することになるはずです。
そんな時にも浮かび上がってくるのがネットワークビジネスです。
「うまくいけばこれだけで独立してやっていけるようになるよ」という話が始まります。
営業してきた知人・友人はあなたを自分の下層につけることで発生する紹介料やボーナスが欲しくて必死です。
その人自身が独立してやっていくための手助けをあなたがすることになります。
あなたの下層に紹介者がつくかどうかはやってみないとわかりません。
もしかすると、助かるのはあなたの友人・知人だけかもしれません。
本当はあなたが助けて欲しいのに。
そうなってしまう状況もイメージした上で、独立するためにネットワークビジネスを選ぶとはどういうことかというのをしっかりと考えてみてください。
流行りの副業を始めて、私も稼ぎたい!
副業に対しての風当たりは以前とは比べ物にならないくらい優しくなりました。
かといって、まだまだ会社として副業禁止を貫いている会社も多いのは事実です。
テレビでは主婦が「こんな副業を始めてみました。そしたら◯万円も儲かってしまいました!」なんていう煌びやかな情報が飛び交っています。
「いいなぁ、私も副業で稼ぎたいなぁー」って思いましたか?
思ってしまいますよね?
隣の芝生は青くみえるものです。得体のしれない焦りに襲われてしまうこともあるでしょう。
「あの人は子育てもして会社にも勤めて、空いた時間に副業をして、あんなに楽しそうでキラキラしてるのに。私は・・・。」
暗い気持ちになってしまいます。
テレビでは基本的にいいところしか放送しないので、実際にはその人は別のところで苦労しているかもしれませんし、副業をしていたとしても稼げないでいる人の方が絶対数としては多いです。
それなのに、副業をやればみんな稼げる!みたいな雰囲気が出来上がってしまっています。
そんなに優しい世界ではないです。
「みんな副業を始めていますよ?あなたもこの波に乗り遅れないように始めてみませんか?」
このような空気感に飲まれてしまうと、余計に気持ちが焦ってしまい正しい判断ができなくなってしまいます。
「ネットワークビジネスっていう副業があるんだけど、ちょっと話だけでも聞いてみない?私もいまこれで稼いでいるんだ。」と、友達にランチに誘われて「聞くだけならいいか」と会いに行ったら、帰ってくる頃には「私もやってみようかな」になっているかもしれません。
とっても危険なので、最初に始める副業がネットワークビジネスにならないことを願うばかりです。
副業という世界がどういうものなのか、一回違うところで体験してみてからでも遅くはないと思います。
まとめ
ネットワークビジネスを始めてしまう理由は他にもあるかと思いますし、1つだけではなく複数の理由があるときもあります。
あなたにも共通するところはありましたか?
全てのネットワークビジネスが悪だとは言い切りませんが、自分も周りにも悪影響が出てしまうようなネットワークビジネスには、くれぐれも入会しないように注意したいところです。
困ったときは国民生活センターに相談してみるのも一つの手段ですよ。
>>次の話へ(#10 親がネットワークビジネスを経験していると、子どももいつか入会する可能性が高い)
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