「まさかこの人からネットワークビジネスの勧誘を受けることになるなんて・・。」とショックを受けたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
長年に渡り仲良くしてきた友人・知人が突然ネットワークビジネスの話しをしてきたら「え?その世界へ行ってしまったの!?」と内心落胆の色が隠せなくて、今後の付き合い方も変えることになるかもしれませんね。
ネットワークビジネスにハマってしまった方を辞めさせることは至難の業です。
実際私自身がネットワークビジネスをしていた時に、「辞めた方がいい」と諭してくれた友人がいたのですが、私自身は全然辞める方向に心が揺らぎませんでした。
もちろん無茶な勧誘はしませんでしたが、自分に何かしらのダメージを受けない限り「辞める」という選択肢はなかなか発生しづらいものがあります。
私は元々勧誘には向いていないタイプだと自分で理解しているのと、むやみやたらに勧誘して人間関係が壊れてしまうことが嫌だったのと、ネットワークビジネス自体が世間から嫌われていものであることはわかっていたので、強い勧誘はしませんでした。
そして誘った方から「やらない」ということを言われたらそれ以上勧誘しないことにしていました。
逆に言えば、断り方としてはストレートに「やらない」という意思表示をすれば、それだけで一定の効果があります。
もちろんしつこい勧誘をするタイプに一筋縄でいかないところもあるかもしれませんが、明確な意思表示はとても大切です。
今回はネットワークビジネスに誘われた時の対処法をご紹介したいと思います。
対処法1:「興味がないからやらない」とはっきりと断る
正直これさえできれば後の対処法は蛇足に過ぎないかもしれません。
ネットワークビジネスに勧誘するときは、あらゆる方面から「やる理由」「やることによるメリット」を提示します。
例えば・・・
・今、お金に困ってない?
・消費税も上がったし、生活費大変じゃない?
・もらえる年金も少なるかもしれないし、自分でお金を増やす力が必要だよね?
・手取りも増えないし、会社の仕事以外に収入源が欲しいよね?
・もう少しおこずかい増やしたくない?
・今の仕事楽しい?満足している?
・副業流行ってるけど興味ない?
・日本の将来本当不安だよね?自己防衛始めないと大変な時代だよね?
・今、何か夢ってあるの?お金があれば夢のためにかける時間が増やせるよね?
などなど、切り口は無数にあります。
そしてそのどれかに同意をしてしまうと、徐々にビジネスの話へ移っていきます。
質問に対して同意をしてしまったということは「不満を抱えている」ということの現れです。
不満を抱えているのでしたら、それを解決しましょう!となりますよね?
解決するためにこのビジネスを始めてみては如何でしょうか?となる訳です。
ですので「同意しないこと」を心がけることが大切です。
もしくは「確かに不満はあるけどビジネスには興味がない」と、ネットワークビジネスの話を進められた段階でのはっきとした意思表示を出しましょう。
「ビジネスには興味がない」「ネットワークビジネスはやらない」とはっきりと伝えることができれば、基本的には引き下がってくれるはずです。
対処法2:一回使ってみて優しく断る
これまでせっかく長い年月をかけて関係性を築き上げてきた友人・知人からの勧誘。
頭ごなしに否定して、喧嘩別れすることになってしまった・・・というのも少々寂しさが残ります(相手によりけり)。
そこで、優しく断るならこうするといいよというケースがこちらです。
もし相手がやっているネットワークビジネスに「無料サンプル」があるのならば「一回使ってみるね」として最初だけ相手の話を受け入れてあげることです。
無料サンプルがない場合で、懐事情が寒くなければ一回だけ商品を買ってあげるのもありです。
でもその時に絶対に入会はしないでください。ビジネスは興味がないけど、一回だけ試しに使ってみるというスタンスでOKです。
そして次に会ったときに「自分にはこの商品は合わなかった」とか「やっぱり興味がそそられなかった」など、やる気がないアピールをしてください。
ビジネスに興味がない上に、商品も興味を持ってもらえなかったとなると、諦めるしかないはずです。
それ以上ビジネスの話をしてこなくなれば、ただの友人として付き合っていけるはずです。
それでもビジネスの勧誘をしてくるようでしたら、こちらも心を鬼にするしかありません。
しっかりとお断りを繰り返してもしつこいようなら、関係を断ち切るしかないでしょう。
対処法3:「友人・知人と一緒にビジネスをすると失敗するからやらない」と断る
一般的に「友達同士で起業すると失敗する」というお話は、よく耳にします。
稀に上手く行っている会社もあるようですが、意見の食い違い、考え方の違い、方針の違いで数ヶ月で失敗、ほんの数年で破綻なんていうのはよくある話です。
そういった話を踏まえた上で、ネットワークビジネスを進めてきた友人・知人に「ビジネスを友達と一緒にやると失敗するからやらない」とお断ります。
「いや、でも実質個人でやるビジネスだから・・」と切り返されるようでしたら、こちらとしても「いや、そもそもネットワークビジネスに興味がないから」の一点張りでいきましょう。
対処法4:過去にマルチで大失敗したから二度とやりたくないと断る
本当に失敗した人は、失敗した経験談を語りましょう。
失敗した経験のない人はそれらしい嘘をストーリーを作って話すと良いと思います。
私の場合は「ネットワークビジネスの投資詐欺にあったからもう二度とあんな失敗したくない。だからネットワークビジネスに一銭たりともお金を出す気はないよ。」と心の底から話すことができます。
例えそうでなくても「ネットワークビジネスにお金をたくさん掛けたけど、全然儲からなかった」「トラウマになっている」「大切な友達と関係が悪くなって失った」など、上手く行かなかった理由を伝えればよいと思います。
そういう理由を話しても「でも今回は違うから!絶対大丈夫だから!」と勧めてくる方もいらっしゃるかもしれません。
絶対大丈夫などという自信は一体どこから来るのでしょうね?
「じゃあ上手く行かなかった時の責任はとれるの?」「使ったお金はあなたが返してくれるの?」と相手に問うてみましょう。そこで「絶対大丈夫!私が保証する!」なんて言われた日には、もうその方とは何を話してもダメかもしれません。
失敗しても何も保証はしてくれないでしょうし、例え一筆書かせたとしても踏み倒してくるでしょう。
何よりあなたのことを軽くみています。
マルチの信者になってしまっているので、距離をとることが最善策です。
対処法5:他のネットワークビジネスをやっているからと断る
こちらの話も過去に私が取った手段です。
当時、たまたま私がネットワークビジネスをしているタイミングで長年会っていなかった友人からお茶に誘われたので行ってみたら、その時に勧誘を受けました。
相手の話を一旦聞き終わってから「いや、実は自分もネットワークビジネスをやっていてさ・・・」と解説して「別のネットワークビジネスに入る気はないよ」という意思を示してお断りしました。
実際にネットワークビジネスに入っていたからこそ取れた対策だったのかもしれません。
入会していない方がこの方法を使うとバレてしまう可能性もあるので、上手く嘘をついてください。
例えば商品知識を入れておくだとか、ビジネスの仕組みを理解しておくだとか、真実味を帯びて話せることが大切です。
もしくは「親戚のおばちゃんから勧められて、あまり詳しくはないけれど付き合いで商品だけ買っている」という感じでも大丈夫かもしれません。
対処法6:「職場関係の人とビジネスしないことにしている」と断る
職場の先輩、もしくは後輩からネットワークビジネスに勧誘されることもあることでしょう。
後悔からの勧誘でしたら断ることは容易いかもしれませんが、先輩や上司からの勧誘の場合は断って職場での関係が悪くなったらどうしようと悩みますよね。
断り方を間違えると、通常の業務に支障が出るくらいギクシャクした関係になってしまうかもしれません。
もし誘われてしまったらとにかく「職場の人とは一緒にビジネスしないことをしている」と一貫して断りましょう。
仕事場の人とはその仕事だけに専念しているというスタンスを通します。
それでも執拗に勧誘してくるようでしたら、業務に差し支えるということで上役やコンプライアンス系の部署に相談しますよと注意してください。
注意しても治らなければ実際に相談に行ってください。
対処法7:2回目以降の会食も勧誘の話なら「行かない」と断る
ネットワークビジネスの勧誘話の多くは喫茶店やファミレスなどで行われます。
初回の勧誘で断れればいいのですが、諦めの悪い方は2回目、3回目と誘ってこようとします。
ただ単に、友人や知人としてのお話で行くなら気兼ねないのですが、そこにネットワークビジネスの勧誘があるとなると「行きたくないな」って思ってしまいますよね。
1回目は友達のよしみで行ってみたけど2回目も勧誘されるのは誰だって嫌です。
ですので、2回目のお誘いがあった際に「もしネットワークビジネスの勧誘なら行かないけれど、今回もその話?」と一回聞いてみましょう。
「その話もしたい」と伝えてきたら「行かない」とはっきり断りましょう。
そして「勧誘しない」ということならOKですし、もし約束を破って勧誘の話をしてきたのなら、途中で帰る態度を見せてもいいですし、「3回目は無いからね」としてもよいです。
対処法8:セミナーの誘いだったら、事前に情報を聞き出す
友人・知人から「ビジネスセミナーがあるんだけど一緒に行かない?」と誘われた時の対処法です。
「ビジネスセミナー」や「経営セミナー」は社会人になると参加することもあるでしょう。
ですが、友人・知人からの誘いでセミナーに参加するというのはそもそも「なんか違う」感じしますよね?
一般的にセミナーというと「会社からこのセミナーに参加してきて」と言われるケースや「個人事業主さんが自ら個人的に行くケース」が多いと思います。
友人・知人と連れ立っていくビジネスセミナーって何なんでしょうね?
ということで、友人・知人が誘ってきたセミナーが一体どういう内容のものなのか詳しく聞いてみましょう。
どこの誰が話すのか?何についてのセミナーなのか?主催はどこなのか?
教えてくれた場合は、その内容を一回ネットで検索してみましょう。
素性が割れて参加しても大丈夫そうなセミナーだったら、行ってみてもいいかと思います。
怪しそうだったら断ってください。
また、お茶を濁したように詳しく教えてくれなかった場合はかなりグレーですので、教えてくれないなら行かないとしてお断りしましょう。
対処法9:メールやDMだけの勧誘なら無視する
時にはメールやDMで勧誘のメールが届くこともあるでしょう。
この場合の方法は簡単です。
読まない、開かない、無視する。です。
時にはアカウントブロックやアドレスをブロックしてしまってもよいでしょう。
対処法10:勧誘方法に法律違反がないかしっかりとチェックする
ネットワークビジネス(マルチ商法)は法律で認められてはいますが、制約も設けられているビジネスです。
【特定商取引法ガイド】
https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/multilevelmarketing/
こちらのページに連鎖販売取引に関する規制が書かれています。
例えば「会って欲しい人がいる」と呼び出していきなり会わせて勧誘するのはNGです。
どこの誰と会って欲しいのか、そして勧誘するという趣旨や商品のことを伝えなければなりません。
他にも「ガンが治った」や「簡単に稼げる」などの誇大広告はもちろんNGです。
こちらの記事にわかりやすくまとめられていましたので参考リンクを貼っておきます。
あなたの弁護士:https://yourbengo.jp/shohisha/5/
勧誘する側は何が法律に触れていてやってはいけないことなのかを知らずに勧誘していることが多々あります(当時の私自身を含め)。
しっかりとレクチャーを受けている上位のアドバイザーでない限り、素人がやっている勧誘ですので法律違反が散見されるはずです。
ですので、最終的な契約の話は上位のアドバイザーがするとしてるケースもあります(ここでしっかり法律を守る)。
また親族から勧誘される場合の線引きもかなり曖昧になることでしょう。
このようにかなりかなり曖昧な状態で勧誘されるケースが多々ありますので、自身が勧誘された際にどういう法律違反があったのかをしっかりとチェックしておくことも大切です。
勧誘してきた相手に「こういう法律違反があったから、そういうビジネスには参加できないよ」ということをお伝えしてお断りしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
対策は取れそうですか?
基本的になにかいろいろと理由をつけて断ったとしても、その理由を壊す方法を相手は持っています。
「お金がないからできない」「忙しいからできない」「副業が禁止されている」「友達が少ない」など、理由を伝えてしまうと、「この方法だったらできるようになるよ」と、できない理由をできる理由に変えてきます。
そうするとあなたは説得されてしまします。
説得されると最後に残るのは「Yes」だけになります。見事にあなたの入会が決まってしまいます。
そうなってしまわないようになるべく理由は伝えずに断り続けることがベストです。
「ビジネスに興味がないからやらない」の一点張りで通しましょう。
相手の話の腰を折ったり、会話を噛み合わせなくすることができればそれで逃げてしまってもよいです。
相手の話に「乗らない・聞かない・お断り」です。
自分でどうしようもなくなったら、国民生活センターや警察にも相談しに行ってみてください。
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